指定外繊維とは?リヨセル・テンセルを例に現行の品質表示を徹底解説!

2019年7月現在、家庭用品品質表示法から指定外繊維の項目は削除されております。
(2017年4月1日施行、その後1年間移行猶予期間を経て廃止)

皆さんは指定外繊維という言葉をご存知でしょうか。

繊維の名称や混用率を示す際に使用されていた指定外繊維ですが、2017年に見直しが行われ、現在は違う品質表示の方法に変更されてしまいました。

しかし、廃止された後はどのように表示方法が変わったのかご存知ない方がほとんどではないでしょうか。

本記事では指定外繊維がどのようなものだったのか振り返るとともに、現在の品質表示がどのように行われているのか、その変更点をリヨセル(テンセル)といった繊維を例にご紹介させていただきます。

1 とても大切な製品の品質表示

1-1 繊維の名称と混用率を表す「組成表示」

繊維製品の表示事項「組成表示」とは?

衣類についている品質表示タグ「綿 100%」や「ポリエステル 100%」といった記載をご覧になったことはありますか?

これらは組成表示といって、その製品で使われている繊維の名称とその組織繊維全体の混用率、つまり「この製品は◯◯という繊維◯◯%で作られています!」という意味の記載。

家庭用品品質表示法という法律で定めている組成表示は、消費者が製品を買うときに正しい情報提供を受けるために事業者側が必ず開示しなくてはいけない情報なのです。

1-2 繊維の名称を示す「指定用語」

上記でご紹介した組成表示では、繊維の名称を指定用語という定められた用語を用いらなければならないルールとなっています。

例えば綿を使った繊維の場合、名称は「綿」「コットン」「COTTON」と行った表示になります。

いくつか指定用語を抜粋して見ていきましょう。

指定用語の代表例(一部を抜粋)

繊維の名称 指定用語
綿 綿、コットン、COTTON
麻、亜麻、リネン、苧麻、ラミー
羊毛 毛、羊毛、ウール、WOOL
絹、シルク、SILK
ポリエステル ポリエステル、POLYESTER

2 指定外繊維とは?

2-1 「指定外繊維」とは主要繊維一覧に無い繊維のこと

前述したような指定用語又は主要繊維の種類一覧に無い繊維の名称を表示する際、その繊維は指定外繊維と呼ばれます。

比較的新しい繊維で、家庭用品品質表示法で定義がなされていない繊維が指定外繊維に分類されているわけです。

記載する際、指定外繊維の後ろにカッコをつけて繊維の名称を入れるのがルールとなっています。

指定外繊維の記載方法の例

例  :  指定外繊維(リヨセル)100%

2-2 指定外繊維の代表格は「リヨセル」

指定外繊維にはいくつか種類がありますが、その代表格といえばリヨセルではないでしょうか。

「テンセル」というオーストラリアで使われている商標名もあるため、そちらの方が馴染みがあるという方もいるかもしれません。

2-2-1 リヨセルってどんな繊維?

リヨセルとはユーカリの木材パルプを原料として人工的に作られた化学繊維です。

その特徴はポリエステルにも負けないと言われるほどの強度の高さ。光沢のある生地は柔らかで肌触りもよく、また吸湿性・放湿性も高いため、速乾性に優れた素材と言われています。

ただし、リヨセルには摩擦に弱く毛羽立ちやすいという欠点も。

洗濯する際は基本的に押し洗いにするか、洗濯機を使う場合は洗濯ネットに入れ、洗濯時間を短くするなど可能な限り繊維の摩擦を減らすことをオススメします。

2-2-2 リヨセルはエコ素材としても注目されている

近年、リヨセルは環境負担の少ない再生繊維として注目されているようです。

リヨセルは木材パルプからセルロースを精製し、それを特殊な溶剤に溶かすという工程で繊維を紡ぎます。

木材パルプとなるユーカリの木は、持続可能を実践する森林のものを原料とし、また用いる溶剤もほとんどが回収・再使用され、工場の外に排出されることはありません。

このような製造方法はクローズド型生産と呼ばれ、リヨセルが環境に配慮した繊維であるということが分かります。

3 現在の指定外繊維と新たな表示方法

実は2017年4月1日に施行された家庭用品品質表示法の改正によって、指定用語がない繊維に指定外繊維を用いる品質表示方法が廃止されました。

現在は指定外繊維の代わりに、「動物繊維」「植物繊維」「再生繊維」「半合成繊維」といった分類を用いて、その後ろにカッコをつけて繊維の名称または商標を入れるルールへと変更となりました。

新たな指定外繊維の記載方法の例

例  :  再生繊維(リヨセル)100%

まとめ

本日は品質表示をする際に用いられる「指定外繊維」についてご紹介しました。

指定外繊維は残念ながら既に廃止され、現在は使われていません。ただし、品質表示方法が変更されてまだ間もないため、以前の表示方法もしっかり整理しておくことが、混乱せず本質を理解するためには大切になってきます。

また組成表示はその製品がどのような繊維を使用し、どのくらいの混用率で作られているものなのかを私たち消費者に伝えてくれるとても重要な役割を担っているものです。

今まであまり組成表示を見たことがないという方は、ぜひ洋服選びの際に一度確認してみてください。

その製品がどのような繊維でできてるかを確認することで、いつもと違った視点でお買い物を楽しめるかもしれません。