様々な装飾が美しい「ウイングチップ」とは?特徴から適切な着用シーンまで解説

日常生活で頻繁に目にするレザーシューズ。

そんなレザーシューズの中でも「ウイングチップ」は、トゥ部分のW字状の切り替えやシューズ全体にあしらわれたパンチング加工など、インパクトのあるデザインが特徴的です。

一見するとカジュアルな印象を持つウイングチップ。

しかし、実際はビジネスシーンなどでも着用できるシューズとしても知られています。ジャケットスタイルにワンポイントで取り入れてもエレガントに引き立ててくれることでしょう。

本記事では、そんなウイングチップの魅力をお伝えすべく、概要から特徴、ウイングチップの種類、適切な着用シーンに至るまで詳しくご紹介します。

1 ウイングチップとは?

ウイングチップとは?

そもそもウイングチップとは、ブローグシューズと呼ばれる穴飾りが特徴的な革靴の一種です。

北西ヨーロッパの先住民族、ケルト系民族ゲール人の労働者が履いていた作業靴がウイングチップの始まりとされています。

そんなウイングチップは、ブローグシューズの中でも特に多くの装飾が施されているのが特徴です。

装飾の種類はトゥのW字状の切り替えを始めとし、靴の甲部分の「パーフォレーション」やつま先部分の「メダリオン」などのパンチング加工、レザーの断面を波状にする「ピンキング」など様々。

これらの装飾や加工が施された革靴は「フルブローグ」と呼ばれ、一般的にはフルブローグ=ウイングチップとされています。

2 ウイングチップの特徴

2-1 トゥの切り替え

トゥの切り替え

ウイングチップの最大の特徴は、トゥ部分に施されたW字状の切り替えです。

ウイングチップの名称はW字の切り替えが鳥の羽のように見えることから、その名の通りウイングチップと呼ばれています。

また、日本国内では伝統的なおかめの面の髪の生え際に似ていることから「おかめ飾り」とも呼ばれ、親しまれています。

2-2 特徴的な「ブローグ」

エレガントなデザイン

様々な装飾が施されたエレガントな「ブローグ」も、ウイングチップを語る上で欠かすことはできません。

特徴的なW字状の切り替えを彩るつま先周辺に施された「メダリオン」や靴の甲付近の「パーフォレーション」をはじめ、ブローグと呼ばれる華やかな装飾が施されています。

実はこのブローグは、作業靴にルーツを持つ装飾の1つで、通気性の確保を目的としてデザインされたものだったのです。

そんな実用的なデザインが持つ上品な印象が、装飾としても受け入れられ、現在もなお多くの人々に愛されています。

また、ウイングチップの装飾として、レザーの断面を波状にする「ピンキング」が施されたレザーが使用されたアイテムも有名です。

3 ウイングチップの種類

ウイングチップの種類

3-1内羽根と外羽根

ウイングチップを始めとしたレザーシューズは、構造の違い、製法の違いなどから様々な種類があることで知られています。

そんな革靴のデザインの中でも代表的なのが、内羽根(バルモラル)外羽根(ブラッチャー)です。

革靴のシューレスホールが開けられている2枚の革を「羽根」と呼びます。その羽根が靴の甲の内側に付いているものが内羽根、外側についているものが外羽根です。

内羽根は、履き口が必要以上に広がらない上にシュータンが見えにくく、上品な印象に。対して外羽根は、着脱がしやすいように作られている点が特徴です。

内羽根はフォーマル、外羽根は少しカジュアル寄りなシューズと考えると良いでしょう。

3-2 セミブローグとクオーターブローグ

穴飾りが施された靴(ブローグシューズ)には、ウイングチップ以外に「セミブローグ」と「クオーターブローグ」と呼ばれる種類が存在します。

セミブローグとは、トゥ部分の切り替えがW字状ではなく一文字のシューズのことです。ウイングチップと同じく、トゥ部分のブローグやメダリオンを始めとした装飾が施されています。

一方、一文字の切り替えでありながら、メダリオンがあしらわれていないシューズは、セミブローグと区別してクオーターブローグと呼ばれることも。

一般的に、クオーターブローグは、セミブローグをさらにシンプルにしたデザインのシューズを指します。

3-3 ショートとロング

ウイングチップは、W字状の切り替えが伸びている範囲でショートやロングなど呼び方が変わる場合があります。

通常のウイングチップは、W字の切り替えの端の部分が土踏まずに掛かるか掛からないかぐらいです。

対して、つま先からすぐ下で切り替えが途切れるものをショートヒールの辺りまで伸びているものをロングと呼びます。

一般的にロングウイングチップはデニムなどのカジュアルなアイテムとの相性が良く、アメリカントラッドスタイルの代名詞として親しまれています。

4 ウイングチップの適切な着用シーン

ウイングチップの適切な着用シーン

ウイングチップは、ビジネスやビジネスカジュアルスタイルに適した靴といえます。

ただし、ビジネススタイルで着用する場合には、内羽根で、黒やネイビーといった落ち着きのあるカラーを選ぶのがマナー。カジュアルな印象が強い外羽根や大胆なカラー、ロングのウイングチップは避けた方が良いでしょう。

対して、ビジネスカジュアルスタイルの場合には、外羽根やロングのウイングチップを選択することで、コーディネートを大幅にクラスアップできます。

ちなみに、冠婚葬祭のような畏ったシーンではウイングチップの着用はマナー違反。ストレートチップやプレーントゥといったシンプルな革靴を着用するのが基本です。

ストレートチップやプレーントゥについて、詳しくは下記の記事を参考にしてみて下さい。

まとめ

今回は、インパクトのあるデザインでお馴染みの「ウイングチップ」についてご紹介しました。

ウイングチップとは、ブローグシューズと呼ばれる穴飾りが特徴的な革靴の一種。トゥのW字状の切り替えや靴の甲部分の「パーフォレーション」、つま先部分の「メダリオン」などの加工が施された「フルブローグ」と呼ばれる革靴です。

北西ヨーロッパの先住民族、ケルト系民族ゲール人の労働者が履いていた作業靴をルーツにもつトラディショナルなシューズとしても知られています。

ウイングチップは、カジュアルな印象を持つシューズですが、デザインによってはビジネススタイルにも違和感なく合わせることができる汎用性の高い革靴です。

しかしながら、冠婚葬祭を始めとしたフォーマルシーンには向かないので注意しましょう。

ウイングチップを検討の際は、ぜひ本記事を参考にしてみてくださいね。