「貝殻ボタン」とは?種類ごとの特徴や見分け方をマスターしよう!

皆さんはシャツを始めとしたアイテムを購入する際、使われているボタンの素材を気にしたことはありますか?

一口にボタンといっても、人工素材と天然素材があります。比較的廉価なアイテムに使用されているボタンの多くは、プラスチックをはじめとした化学素材を使用したボタンです。

一方でちょっとお高めのアイテムには、「貝殻ボタン」と呼ばれる天然素材のボタンが使われる傾向にあります。

今回は、普通のボタンとは一線を画するちょっと特別な「貝殻ボタン」の魅力や特徴について見ていきましょう。

1 そもそも貝殻ボタンとは?

貝殻ボタン

貝殻ボタンとは、その名の通り「貝殻」を使って製造されるボタンの総称です。

その歴史は非常に古く、古代ゲルマン民族時代の頃にはすでに留め具としてや貝殻が使われていたとも言われています。日本国内においては明治維新以降になると、大陸の文化が多く移植され、貝殻ボタンも徐々に流通し始めました。

安価で大量生産可能なプラスチックボタンとは異なり、貝殻ボタンは製造に手間がかかります。

というのも、貝殻の形は一つ一つ異なることから機械による自動化が難しいため、熟練の職人さんによって手作業で製造されているのです。

その分、プラスチックボタンにはない貝本来の美しい光沢や味わい深さを楽しむことができるという点が大きな魅力と言えるでしょう。

2 貝殻ボタンに使用される貝は大きく分けて4種類ある

一口に貝殻ボタンといっても、使用されている貝の種類によって4つに分類することができます。

今回は数ある貝の種類の中でもボタンの素材として使用される機会の多い、高瀬貝、黒蝶貝、茶蝶貝、白蝶貝についてそれぞれ詳しく見ていきましょう。

2-1 高瀬貝

貝ボタンの素材の中で最もメジャーな貝の種類と言えば、この高瀬貝です。中身は食用に、殻はボタン用の素材として使われています。

正式名称を「ダルマサラサバテイラ」と言い、海外では「button shell(ボタン貝)」とも呼ばれるほど。

ボタンにすると白っぽくなりますが、貝表面の赤色が混じっているのが大きな特徴です。照明などを当てると、美しいレインボーカラーの光沢を放ちます。

2-2 黒蝶貝

黒いボタンを作る際に重宝されるのが、この黒蝶貝(クロチョウガイ)。黒蝶の名の通り、黒をベースに緑などが混じった独特の色合いが特徴的です。

高瀬貝など白系の貝殻とは一味違うキリッとした佇まいと、黒色ならではの上品な光沢を放ちます。

ちなみにこの黒蝶貝は、上質な真珠の母貝としても知られており、その約95%はタヒチで生産されています。

2-3 茶蝶貝

ブラウン系のボタンには、茶蝶貝と呼ばれる種類の二枚貝が使用されます。

ボタンにした時の全体的な色合いは黒蝶貝にも少し似ていますが、こちらは光を当てると高瀬貝と同様に虹色の光沢を放つという点が大きな特徴です。

ちなみに茶蝶貝は黒蝶貝と同じく、真珠の母貝としても親しまれています。

2-4 白蝶貝

貝殻ボタンの中で最も高値で取引されるのが、この白蝶貝を使用したボタンです。

真珠のように滑らかで美しい光沢を放つことから、最高級シャツのボタンなどにも多く使われています。ちなみにボタンの単価は、先ほどご紹介した高瀬貝の約3倍。

高瀬貝も白蝶貝も白色系の貝殻ボタンですが、隣に置いて見比べてみると白蝶貝の方が圧倒的に美しく上品な光沢を放ちます。

貝殻ボタンの女王様と表現しても過言ではないでしょう。

3 貝殻ボタンの特徴

3-1 1つとして同じ模様のボタンはない

貝殻ボタンに使用される貝は生き物ですので、全く同じ模様の貝殻はもちろん存在しません。

そのため貝殻ボタンも必然的に、1つ1つが唯一無二の模様を有していることになります。使用されている貝殻によって異なる模様の違いを楽しむのもまた、貝殻ボタンの大きな魅力の1つです。

人工的に大量に製造されるプラスチックボタンとの大きな違いと言えるでしょう。

3-2 熱に強いが力に弱い

貝殻ボタンは熱に強いという性質を有しています。そのため熱による変形や変色が起こりづらく、アイロンがけなどもしやすいと言う点が大きなメリットです。

ただしその分「力」には弱く、耐久性の面ではプラスチックボタンなどに劣ります。

しかし捉え方によっては、そんな繊細さや脆さもまた貝殻ボタンのもつ魅力の1つと言えるかもしれませんね。

3-3 値段は少々お高め

貝殻ボタンは、一般的なプラスチックボタンと比べると値段も少々お高め。

プラスチックボタンの単価が1つあたり1円〜2円弱だとすると、貝殻ボタンはそのおよそ100倍に当たる100円〜200円前後で取引されることが多いようです。

また貝の種類によっても値段は異なり、先ほどご紹介した白蝶貝のボタンとなると値段はさらに跳ね上がります。そのため貝殻ボタンを使用しているアイテムは、相対的に値段が高くなる傾向にあるようです。

4 貝殻ボタンとプラスチックボタンの見分け方

最近は、まるで貝殻ボタンに見えるようなフェイクデザインを取り入れているプラスチックボタンも増えてきています。そのため、貝殻ボタンとプラスチックボタンを見分けるのは意外と大変。

当然ながら、ショップに訪れた際には店員さんに質問するのが一番手っ取り早いです。

しかし、なんとかして自力で見分けたい!という方もいるかもしれませんので、貝殻ボタンを識別するために必要なポイントをいくつか記載しておきます。

貝殻ボタンとプラスチックボタンを見分けるポイント

  • 貝殻ボタンの方が少し重い
  • 貝殻ボタンは裏側と表面の模様が少し違う
  • 貝殻ボタンには触れた時に冷たい感触がある
  • 淡い色の貝殻ボタンの場合、光を当てた時に7色の光沢を放つ
  • プラスチックボタンは全てのボタンの模様が揃っている

ボタンについて詳しくない方であっても、この5点にさえ気をつけていれば大抵のボタンは識別できるはずです。

貝殻ボタンは良くも悪くも不揃いで、自然本来の質感が残っていますので、慣れてくるとなんとなく直感的に識別できるようになってきます。

まとめ

今回は、意外と知られていない貝殻ボタンの魅力についてご紹介しました。

セレクトショップなどでアイテムを選ぶ際には、ボタンをはじめとした素材にもこだわってみるのも良いでしょう。

ぜひお店に訪れた際には、そのアイテムに使用されているボタンが貝殻ボタンなのか、それともプラスチックボタンなのかといった部分までじっくりと確かめてみてくださいね!

素材やディテールを知ることで、ファッションはもっと楽しくなるはずです。