【レザー入門編】ピッグスキンとは?製品を選ぶ前に知っておきたい豚革3つの特徴

身近なレザーの中でも馴染み深い素材である「ピッグスキン」。

皆さん知っての通りピッグスキンとは豚の革の事です。

ピッグスキンは日常的に見かける様々なアイテムに使われています。ピッグスキンを使った財布やバッグなどが有名ですよね。

何故ピッグスキンは、牛革に次ぐほど多くの革製品に使われているのかご存知でしょうか。

そこで本記事ではピッグスキンの魅力をお伝えするべく、特徴、種類、牛革との違いからお手入れの方法まで詳しく解説します。

1 ピッグスキンとは

ピッグスキンとは

ピッグスキンとは、その名の通り豚の革のことです。

日本国内で唯一、飼育から製品化されるまで安定して製造されている天然皮革であり、その多くは東京都墨田区で生産されています。

その数はなんと国内生産量の おおよそ90%を上回る程です。

豚革は、加工技術が発達していることもでも知られています。ピッグスキンを使った製品は、財布やバッグ以外にも帽子、グローブ、ブックカバー、靴、衣料品、インテリアにまで及びます。

2 ピッグスキンの特徴

ピッグスキンの特徴

2-1 耐久性が高い

豚革は、生地自体が薄く軽いことでも知られています。

またその薄さに反して非常に耐久性の高い素材で、摩擦にも強い耐性があるなどそのイメージとは真逆の性質を有している点も特徴です。

その耐久性を活かし、グローブやベルトなどの製品にも使われています。

また、豚革が使われた製品は、長い間使用できる事でも有名です。

定期的にお手入れをする事で色の濃淡が綺麗な経年変化を楽しめるため、レザーのエイジングを楽しみたい方にもおすすめの素材と言えるでしょう。

2-2 柔軟性に優れている

豚革のメリットは、耐久性の高さだけではありません。

面の広さや薄さ、柔らかな質感などの理由から加工が容易で、非常に高い汎用性を持っていることでも知られています。

ピッグスキンの加工技術は非常に発展しており、衣料品や小物類はもちろん、スタンド照明の傘などに使われる程です。

2-3 通気性が抜群

豚革の優れた特徴はそれだけに留まりません。

通気性が良いといった特徴も持っています。ピッグスキンが使われたレザーシューズ、スニーカーを良く見かけるのもその為です。

吸湿性に優れている事から、インソールにまでピッグスキンを使用している製品も存在します。ピッグスキンを使用した別売のインソールではニューバランスが有名です。

3 ピッグスキンの種類

3-1 アメ豚

豚革の主な加工方法の一つで表面を整え、「タンニンなめし加工」を施したものをアメ豚と言います。

アメ豚は、アメ色でツヤのある質感が大きな特徴です。

アメ豚を使った製品は、始めはやや硬いものの、使い込むことで艶が増し、徐々になじんでいきます。そんな理由からエイジング好きな方に良く選ばれるアイテムの一つです。

3-2 ピッグスエード

ピッグスエードとは、「クロムなめし加工」した豚革の裏面をサンドペーパーなどを使って起毛させる加工を施した素材です。

豚革は三角状に並んでいる毛穴が特徴的ですが、起毛させることで毛穴を目立ちにくくさせます。柔らかい手触りをしていて、見た目も高級感がある素材です。

ピッグスエードが使われた製品は使い込むことで、濃淡の差や「アタリ」が出て、デニムのような味わい深いエイジングを楽しむことができるという点も特徴です。

ちなみに、あまり広くは使われていないのですが、豚革の表面を起毛加工させたヌバックというものも存在します。

4 牛革との違いは?

牛革との違いは?

豚革と牛革の大きな違いは、牛革よりも薄くて軽いことです。豚革は牛革に比べて通気性が良いので、牛革製品よりもカビづらいといったメリットもあります。

また国内生産している事から、豚革は牛革と比べて安価な場合が多いです。

しかし、牛革は毛穴が目立ちづらいのに対し、豚革は三角状に並んだ毛穴が目立つのが苦手と感じる方がいるかも知れません。

レザーの知名度では牛革に及ばないものの、優れている点は多くこれと言った欠点がないのが豚革の最大の特徴であると言えるでしょう。

5 ピッグスキンのお手入れ方法

高い耐久性が特徴の豚革ですが、風合いを損ねずに使用するにはこまめなお手入れが不可欠です。

メンテナンスに当たって用意するものは、乾いた布、馬毛ブラシ、レザー用乳化クリーム、艶出し用のワックスクリームの4点。以下の手順に従って、定期的なお手入れを心がけましょう。

ピッグスキンのお手入れ手順

  1. 馬毛のブラシや柔らかい布を使って表面に付着している埃をキレイに落とす
  2. 柔らかい布を使ってレザー用のクリームを全体に薄く伸ばすように塗っていく
  3. 風通しの良い日陰に置き、クリームが浸透するのを待つ。(1日くらいを目安にベタつきがなくなるまで待つのがポイント。)
  4. 自然乾燥後は、レザーに艶を出すワックスクリームを指や柔らかい布を使って全体的に薄く伸ばす
  5. 最後に豚毛などの硬めのブラシを使って仕上げをして完成

ちなみに牛革と同じく水には弱いので、もし濡らしてしまった場合は柔らかい布を使って優しく拭き取りましょう。

豚革は、正しくケアをし、使い込むことで、素晴らしい経年変化を見せてくれる素材です。愛情を持って定期的なお手入れを心掛けましょう。

まとめ

今回は牛革に次いで革製品で良く見かけるピッグスキンについてご紹介しました。

薄くて軽い、加工が容易、高い耐久性を持っているなど、多くの特徴を持つピッグスキン。また、デメリットはあまりない豚革なので、様々なシーンで使われている理由も納得してもらえたかと思います。

経年変化も魅力の一つなので大切にお手入れをして長く付き合っていきましょう。