【レザー入門編】水に強くて丈夫!光沢が美しいパテントレザーとは?

日常生活で身近なレザーアイテムの中でも馴染み深いのが「パテントレザー」。

パテントレザーとは、ウレタン樹脂などでコーティングされた革のこと。バッグやファッション小物、靴などの製品に使われるレザーとしてご存知の方も多いのではないでしょうか?

レザーをコーティングすることによって生み出された美しい光沢は、数あるレザーの中でも一際美しいことで知られています。

その光沢が持つ上品なイメージから高級ブランドでも頻繁に使用され、根強い人気を誇るレザーです。

本記事では、そんなパテントレザーの概要からエナメル革との違い、特徴・メリット、注意点、お手入れ・保管方法まで詳しくご紹介します。

1 そもそもパテントレザーとは?

そもそもパテントレザーとは?

パテントレザーは、ウレタン樹脂などでコーティングが施された皮革のことです。

レザーにコーティングを施すことで、「撥水性」、「防汚性」を持たせ、レザー素材共通の弱点「水濡れ」、「汚れ」を克服した加工素材として知られています。

パテントレザーは、その上品な光沢からフォーマルなアイテムではもちろんのこと、カジュアルウェアやスニーカーなどのカジュアルなアイテムにも広く使用されている汎用性の高いレザーなのです。

2 パテントレザーとエナメル革の違いは?

結論から言ってしまうと、「パテントレザー」と「エナメル革」は、呼び方の違いで、全く同じ素材です。

ちなみに「パテントレザー」の「パテント」には、英語で「特許」の意。1810年台に加工方法を開発したアメリカのレザー職人が特許を取得したレザーであることから「パテントレザー」と呼ばれています。

一方、日本国内では「エナメル革」という呼び方がメジャーです。レザーをウレタン樹脂などの塗料「エナメル塗料」を用いて加工する方法を「エナメル加工」と言うことから「エナメル革」と呼ばれています。

ただし近年では、ファッション誌や様々なブランドが広告で「パテントレザー」の名称を主だって使用していることから、国内においても「パテントレザー」と呼称される機会が増えてきています。

3 パテントレザーの特徴・メリット

パテントレザーの特徴・メリット

3-1 美しい光沢

パテントレザーの最大の特徴は、美しく上品な光沢です。

この光沢のある質感こそ、パテントレザーが愛される理由と言えるでしょう。

1810年代当時、レザーそのものに光沢があり、シュークリームを使用する必要のないパテントレザーのシューズは、女性のドレスを汚さなくて済むことから舞踏会で人気となりました。

当時から着用されてきたパテントレザーのドレスシューズは、現代までの間フォーマルなシーンで愛され続けています。

一方で、パテントレザーが使用されたバッグやベルト等のアイテムは、カジュアルなシーンでもコーディネートを引き立てるポイントとなってくれるでしょう。

3-2 優れた撥水性・防汚性・耐久性

高い撥水性・防汚性・耐久性を持っているのもパテントレザーの特徴の一つ。

レザーをエナメルコーティングしたパテントレザーは、水分を吸い込まず、撥水性も非常に高い素材として知られています。

また基本的な汚れなどは、さっと拭き取るだけで落とせる高い防汚性も持っているのもポイント。その撥水性・防汚性は、レインウェアやレインブーツといったアイテムにも使用されるほど。

またパテントレザーは、エナメルコーティングした層でレザーが守られているため、特別なメンテナンスをしなくても長持ちをする丈夫な素材として知られています。

4 パテントレザーの注意点

パテントレザーの注意点

パテントレザーは、比較的丈夫で長持ちするレザーであると言われています。しかし、コーティングの劣化には気をつけなくてはなりません。

表面に施されたコーティングが劣化したり、剥がれたりしてしまうと本来持っている撥水・防汚性能が失われてしまう原因になります。

4-1 傷・湿気・急激な温度変化は劣化を早める原因に

コーティングが劣化する主な原因は、表面のコーティングの傷と湿気や急激な温度変化です。

特に表面の傷には要注意。ある程度の固さを持っていて、傷がつきづらいパテントレザーですが、靴などの場合、家具の角などの尖った箇所に強くぶつけてしまうと傷つく可能性があります。

この様にして傷がついてしまうと、レザー修理の専門店であっても修復ができない場合が多いので、パテントレザーの製品を使用する際には注意しましょう。

4-2 防水スプレーで光沢を損なう可能性も

最後の注意点は、防水スプレーです。

バッグや靴などのアイテムの場合、普段から防水スプレーを使用する方も多いと思います。

一方で、パテントレザーの場合は、防水スプレーを使用することで表面が曇って本来の美しい光沢が失われてしまう可能性も。

そもそもパテントレザーは表面にコーティングが施されているため、一般的なレザーと比較すると水濡れに関してもそこまで神経質になる必要のない素材です。

美しい外観を損ねないためにも、防水スプレーは極力使用しないようにしましょう。

5 パテントレザーの保管方法

5-1 保管前は自然乾燥させる

前項で説明した通り、パテントレザーの弱点は湿気や急激な温度変化です。多湿の日本では、パテントレザー製品を取り扱う際、湿気に気をつけなくてはいけません。

パテントレザーが使用された靴などを使用した後に保管する際は、着用した時の湿気を取り除くため、日の当たらない風通しの良い場所で自然乾燥させましょう。

この時、コーティングの劣化を防ぐため、蛍光灯の光なども当たらない場所で乾燥させるのがベストです。

雨の日に使用して濡れている場合は、自然乾燥させる前にまず、水滴を柔らかい布を使って拭き取りましょう。

5-2 保管は、低温低湿の暗所で

靴が完全に乾いたら次に、保管する場所です。

保管場所も、湿度が低く、温度変化の少ない光の当たらない場所で保管することをおすすめします。保管する場所に靴の除湿剤などを一緒に置いておくと効果的です。

また、靴に型崩れ防止のシューキーパーを使用する場合は、無垢の木製シューキーパーを使うのがポイント。除湿効果があるので、湿度が高くなりすぎることの予防にも繋がります。

6 パテントレザーのお手入れ方法

パテントレザーのお手入れ方法

パテントレザーは、コーティングが施されているレザーです。そのため特別なお手入れは必要なく、保管や傷にさえ気をつけていれば扱いやすいレザーと言えるでしょう。

基本的なお手入れ方法は、使用後に柔らかいタオルなどを使って埃を落とすだけの非常に簡単なものです。

光沢が落ちてきたと感じた時やレザーが擦れた跡が気になる場合には、パテントレザー専用のケアクリームを使用したお手入れをしましょう。

パテントレザーの光沢を維持するには、定期的なパテントレザー専用のケアクリームでのお手入れは必須です。

日頃から気をつけてメンテナンスすることで、より美しい状態でパテントレザーを維持することができます。

まとめ

今回は、パテントレザー についてご紹介しました。

エナメルコーティングが施されていて、雨や汚れに強く、丈夫なことから多くの製品に使用されるパテントレザー。

その機能性や美しい光沢を持っているという特徴から、時代を問わず人気が高いレザーです。

ただし、傷や湿気、急激な温度変化はコーティングが劣化する原因になるので注意しましょう。

お手入れが簡単で丈夫なパテントレザーは、様々なシーンで活躍してくれることでしょう。