オーガニックコットンって特別なの?普通のコットンとの違いについて

大手の衣類販売店の店頭などでもよくみかける「オーガニックコットンを使用」という旨の表示。

最近はTシャツ、ドレスシャツ、下着、靴下など様々なアイテムにも使用される機会が増えてきているようです。

しかし、何をもって「オーガニック」なのかもよく分からない…。字面からなんとなく良い印象を抱いて購入している方も多いのではないでしょうか?

せっかくならオーガニックコットンとは一体何なのか?ということまで理解してから購入を検討したいところ。

本日は、そんな「オーガニックコットン」の基準や一般的なコットンとの違いに至るまで、意外と知られていない豆知識をご紹介していきましょう。

1 そもそもオーガニックコットンとは?

オーガニックコットン

1-1 有機栽培されたコットンのこと

オーガニックコットンとは、簡単に言ってしまうと農薬などを使わずに有機栽培された環境に優しいコットンのことです。

通常は綿花を栽培する際、雑草や害虫から畑を守るために農薬を大量に散布します。もちろん、綿花の品質を常にキープするためには、ある程度の農薬を使用することもやむを得えないことかもしれません。

しかしながら、農薬によってもたらされる環境への影響も計り知れないものです。

このような栽培方法を継続すれば、地球そしてそこで暮らす私たち人間の未来を暗くしてしまうかもしれない…そんな思いから、オーガニックコットンの栽培が始まりました。

1-2 オーガニックコットン誕生の背景は”人権問題”?

これまで綿花畑で働く方々は、長時間かつ低賃金の過酷な環境を強いられてきました。

特に農場で散布される殺虫剤、落葉剤、除草剤を始めとした農薬全般は、環境だけでなく農場で一生懸命に働く方々の健康にも悪影響を及ぼしかねません。

もちろん彼ら彼女らにも生活があるため、雇用機会の創出という意味でも綿花栽培が非常に重要です。

だからといってそこで働く人々の生活と健康しっかりと保障されなければ、世界中に輸出されるコットンが、抑圧された人権の上にあるということになってしまいます…。

コットンを使う人も、そして作る人もハッピーな社会を作りたい。オーガニックコットンは人にも環境にも優しい未来を実現するための鍵となる存在と言えるでしょう。

2 オーガニックコットンとGOTS認証基準

GOTSとは、オーガニック繊維の世界共通基準のことです。

自社の判断で「オーガニックコットンを使用しています」などと冠するのは法的にもNG。オーガニックコットンという名称を使用するためには、GOTSと呼ばれる基準をクリアして認証を受けなければなりません。

このGOT認証基準には大きく分けて2つあります。1つが「Organic」、もう1つが「Made with Organic」です。

2-1 「Organic」の場合

「Organic」とは、製品に使用されている繊維の95%以上がオーガニックであることを示す認証です。

この基準をクリアした場合、GOTSから「Organic」の認証マークが与えられます。

逆に言えば100%オーガニックである必要はなく、残り5%はオーガニックでない繊維を使用していたとしても「Organic」として認められるわけです。

2-2 「Made with Organic」の場合

一方で「Made with Organic」の場合はというと、製品に使用されている繊維の70%以上がオーガニックであることを示す認証です。

この基準をクリアした場合には、GOTSから「Made with Organic」の認証マークが与えられます。

先ほどの「Organic」よりも基準が優しいためGOTSの認証をもらえやすいというメリットがある反面、製品に占めるオーガニック繊維の割合は「Made with Organic」の方が低くなります。

3 普通のコットンとオーガニックコットンの違い

GOTS認証を受けたコットンをオーガニックコットンと呼ぶ時、通常のコットンは「コンベンショナルコットン」と呼ばれます。

では、オーガニックコットンとコンベンショナルコットンは具体的にどのような点が違うのでしょうか?

3-1 種まきから収穫まで多くの手間がかかる

オーガニックコットンは、種まきから収穫まで基本的に人の手で行われます。

除草剤や殺虫剤を始めとした農薬も使用してはいけないため、雑草を抜いたり害虫を駆除する際も人間の手を使う必要があるわけです。

そのため、栽培の手間はコンベンショナルコットンよりも大幅に多くなります。

ちなみにコンベンショナルコットンの場合は、収穫時にコットンピッカーと呼ばれる専用の農耕機械を使いますが、オーガニックコットンの場合はほとんどが手摘み。栽培から収穫するまで本当に大変なのです…。

3-2 人と環境に優しく持続可能性が高い

オーガニックコットン栽培には、殺虫剤、落葉剤、除草剤を始めとした農薬を使用してはいけません。

たくさんの手間がかかりますが、その分、農薬によって周辺の土壌や水質が汚染されることも無くなります。

水質と土壌が保全されれば、現地に住まう労働者の方々の健康被害を招くリスクを大幅に少なくできる可能性があるわけです。

農業に関する技術がどんどん発達する一方、コンベンショナルコットン生産者の半数以上が農薬に含まれる有害成分による健康被害に苦しんでいるとも言われています。

将来の子供達にとって住み良い環境を作り、持続可能性の高い社会を実現することがオーガコットンの使命です。

4 ただし、肌さわりや風合いは普通のコットンと一緒

人と環境に優しいオーガニックコットンですが、しばしば「オーガニックコットンの方が肌さわりも優しく、風合いも良い」などと言われることがあります。しかしこれは大きな誤り。

あくまでオーガニックコットンの認証マークは、「人と環境に優しい手法で育てられた繊維を使用して作られた製品」であることを示しているに過ぎません。

肌さわり、風合いなどに関しては、通常のコットンとほとんど同じです。

野菜や果物における無農薬や有機栽培の印象から、オーガニックコットンに対しても同様のイメージを持ってしまうことが原因の1つかもしれません。

ちなみに通常のコットンからも農薬はほとんど検出されないため、「オーガニックコットンは農薬を使っていないので、お肌に優しい」というのも誤りです。

まとめ

今回は、巷でよく見かける「オーガニックコットン」について詳しくご紹介しました。

要するに人と環境に優しい手法で栽培された綿が、オーガニックコットンと呼ばれるわけです。

またオーガニックコットンを使用している製品とそうでない製品があった時に、どちらを買った方が良いのか悩む方も中にはいらっしゃいますが、これに関しては個人の自由。

オーガニックコットンは肌さわりや風合いの良さを示すものではないので、どちらを買っても着用感はほとんど同じです。

しかし、これからは地球環境やコットン生産者の方々に感謝の気持ちを込めて、オーガニックコットン製品を購入を検討してみても良いかもしれませんね!