私たちが毎日のように着用する靴の中でも特徴的なデザインで有名な「モカシン」。
モカシンとは、トゥの部分にあるU字型の縫い目が特徴的なレザーシューズのことです。装飾や種類のバリエーションが豊富なことで広く知られています。
そんなモカシンは、冠婚葬祭を始めとしたフォーマルなシーンでの着用には適さないものの、カジュアルシーンではコーディネートの幅が広く、多くの人々に愛されているレザーシューズです。
しかしながら、モカシンが具体的にどんな靴なのか知っている方はあまりいないのではないでしょうか。
そこで本記事では、モカシンの概要から特徴、種類に至るまで詳しくご紹介します。
1 そもそもモカシンとは?
そもそもモカシンとは、「モカシン縫い」と呼ばれるトゥの部分がU字状のステッチが特徴的な一枚革で作られたスリッポンタイプの革靴のことです。
その歴史は古く、アメリカの先住民族の人々が履いていたヒール部分のない靴がモカシンのルーツとされています。
当時の人々は部族によって異なるデザインのものを履いていたそうです。
その影響からか、現在製品として販売されているモカシンもデザインのバリエーションが多く、多くの人々に愛されています。
2 モカシンの特徴
2-1 スリッポン状で着脱しやすい
様々な種類が存在するモカシンの中でも定番中の定番がスリッポンです。
モカシンのスリッポンでは多くの場合、デザイン上の理由からシューレースが付いています。一度結んでしまえば次回以降には結び直すことなく簡単に着脱が可能です。
また、一般的なレザーシューズと比較して履き口が大きめに作られたアイテムが多いこともポイント。
そのため、シューレースタイプの革靴と比べて着脱時のダメージをあまり気にすることなく脱ぎ履きすることができます。日々のコーディネートに気軽に取り入れられる革靴といえるでしょう。
2-2 バリエーション豊かな装飾
モカシンの最大の特徴は、バリエーションに富んだ装飾です。
数ある装飾の中でもフリンジやビーズなどは特に多くの製品に使用されています。
フリンジやビーズは、アメリカの先住民達が履いていたモカシンのルーツと呼ばれる履き物に多く見られ、その名残から現在まで使用される伝統的なデザインです。
また、秋冬物のモカシンでは、シューズの内部から履き口にかけてボアなどの起毛素材が使用されたデザインが広く知られています。
モカシンは、装飾の幅が広いことから、季節を問わず様々なシーンで着用できるシューズなのです。
その他にもデッキシューズでお馴染みのシューレースが履き口周りを通して足の甲まで繋がっているデザインのモカシンも頻繁に見られます。
3 モカシンの種類
3-1 ブーツ丈
一般的にモカシンは、スリッポンのように簡単に着脱ができるタイプが有名です。
一方で、スリッポン形式以外にも様々な丈のモカシンが存在します。
その中でも冬物デザインで見られるのがブーツ丈のモカシンです。ブーツとはいっても一般的な丈とは異なり、シューレースがなくても簡単に着脱が可能なくるぶし丈ほどのアイテムが多いのがポイント。
ブーツ丈のモカシンは、シューズ内部のライナーやインソールなどにボアや起毛素材があしらわれたモデルが代表的です。
保温性が高く、着脱し易いブーツ丈のモカシンは、冬の定番シューズとして多くの人に愛されています。
3-2 モックシューズ
近年ファッッションシーンで流行した「モックシューズ」もモカシンからヒントを得て誕生したといわれています。
そんなモックシューズは、アウトドアシーンを想定して作られたモデルが多く存在し、デイリーユースのモカシンと比較するとソールにこだわりを持ったシューズが多いのが特徴です。
ソールにラバー素材を使用したものやサメの歯のようなパターンが特徴のシャークソール、中には本格的なアウトドアシューズに使用されるVibram社製の高性能ソール「Vibram(ビブラム)ソール」を搭載したモデルも存在します。
モカシンは装飾だけではなく種類も豊富なため、用途ごとにシューズを検討してみるのもおすすめです。
ビブラムソールについて、詳しくは下記の記事を参考にしてみて下さい。
まとめ
今回は、「モカシン」についてご紹介しました。
モカシンとは、トゥの部分がU字状のステッチが特徴的な一枚革で作られたスリッポンタイプの革靴のことです。
その歴史は古く、アメリカの先住民族の人々が履いていたヒール部分のない靴がモカシンのルーツとされています。
また、装飾のバリエーションが豊富で、様々なタイプのシューズが存在することも特徴です。
現在モカシンを検討中の方や気になっている方は、着用するシーンを想定してアイテムを選んでみてはいかがでしょうか。