「インディゴ染め」とは?ジャパンブルーを創り出す染色の魅力を知る

デニム生地を始めとしたアイテムに用いられる伝統的な「インディゴ染め」の技術。

デニムブーム以降、「インディゴ染め」という言葉自体はだいぶ広まってきたものの、その詳細について説明できる方は意外と少ないのではないでしょうか?

今回は、美しいジャパン・ブルーを作り出すインディゴ染めの技術について、工程、インディゴ染めを施した製品の魅力、意外と知らない藍染めとの違いに至るまで詳しくご紹介いたします。

染めの技術について知ることで、インディゴ製品をもっと好きになっていただければ幸いです。

1 そもそもインディゴ染めとは?

インディゴ染め

インディゴ染めとは、インディゴと呼ばれる青色の染料を使って生地を染め上げることを言います。

デニムパンツが好きな人なら一度は聞いたことのあるフレーズですよね!

以前は、天然の藍の葉っぱから取れる染料が使われていました。しかしこちらは非常に希少で、古くから貴族をはじめとした高貴な身分の人々の衣服にしか使われてこなかったと言われています。

近年は藍に似た色合いの化学染料(合成インディゴ)が主流で、インディゴ染め製品の多くは天然ではなく人工的な染料です。

2 インディゴ染め製品の魅力

2-1 通常の染料とは異なる深みのある色合い

インディゴ染めで染め上げた製品は、深みのある素晴らしい色合いに仕上がります。

美しい「藍色」の生地は、ジャパン・ブルーと称されるほど。製品によってはあえて「ムラ」を残すことで、自然な色合いに仕上げられることもあります。

一般的な青色の顔料で染めただけでは、この深い色合いを出すことはできません。インディゴ染料だからこそ実現できる色合いなのです。

2-2 使い込むほど進む「エイジング」

インディゴ染めを施した製品の醍醐味と言えば、何と言っても「エイジング(経年変化)」です。

使い込めば使い込むほど色褪せて表情が移り変わっていく…そんな「育てる喜び」を与えてくれるのもインディゴ染めの大きな魅力の1つです。

デニムパンツを始めとしたインディゴ染めのアイテムに夢中になる人が多いのも、「インディゴならではの経年変化を楽しみたいから」という理由がほとんどでしょう。

3 インディゴ染めの工程

生地によって染め方は多少変わりますが、基本的にはインディゴ染料をアルカリ剤や還元剤と一緒に溶かして染色液を作ることから始まります。

そしてこの染色液をためた容器に生地(糸)を浸したら、一度取り出して液を絞り、生地を空気に触れさせます。すると酸化現象によって青色に発色し始めるのです。

ただし、インディゴ染料は染着力が弱いため一度染料液に浸しただけでは染めきれません。濃い藍色を作り出すためには、この工程を何度か繰り返す必要があります。

もちろん薄い藍色であれば、何度も繰り返す必要はありません。要するに目的の色に変化するまで、「浸す→取り出して酸化させる」という工程を繰り返していけば良いわけです。

しかし、この塩梅は熟練の職人さんでなければ見極めるのは難しいと言えるでしょう

4 インディゴの種類によって仕上がりも変わる?

インディゴ染めに使用される「インディゴ」には、合成インディゴと天然インディゴの2種類が存在します。

どちらのインディゴを使用するかによって、仕上がりにも大きく影響するのです。

4-1 天然インディゴ染め(ナチュラルインディゴ)

天然インディゴ染めとは、その名の通り自然から採れた天然のインディゴ染料をそのまま使って染めることを言います。

天然インディゴは、後ほどご紹介する合成インディゴに比べて不純物が多く、染まりにくいと言われています。この染まりにくさがナチュラルな色ムラを生み、合成インディゴには出せない独特の風合い作り出してくれるのです。

この天然インディゴを使った製品はかなり希少で、例えばデニムパンツの場合だと3万〜5万円の高値が付けられることもしばしば。

天然インディゴ自体が非常に希少で尚且つ生地を染め上げるのにも手間がかかるため、必然的に値段も上がってしまいます。

4-2 合成インディゴ染め

合成インディゴ染めとは、天然のインディゴ染料に近い化学式を有する人工染料です。

前述した天然インディゴがナチュラルインディゴと呼ばれるのに対して、合成インディゴはピュアインディゴと呼ばれます。ピュアとナチュラル、何となく似ている言葉ですが両者は全く別物です。

合成インディゴは不純物がほとんど含まれていないため、ナチュラルインディゴに比べ染めムラがほとんどなく美しい色合いに仕上がります。

一般的なデニムの多くのほとんどは、この合成インディゴ染め製品であると考えてしまって良いでしょう。

5 藍染めとインディゴ染めの違いは?

藍染めは、インディゴ染めと並んでよく用いられる言葉です。では両者の違いは一体何なのでしょうか?

実はここまでの説明にすでに答えがあったことにお気付きでしたか?実は、天然インディゴ染料を使って染めることを「藍染め」と呼んでいるのです。

要するに合成インディゴ染めが一般的な「インディゴ染め」で、天然インディゴ染めが俗に言われる「藍染め」だったのです。

精製されていないナチュラルなインディゴ染料を使っているため仕上がりにムラがありますが、自然な染料本来の色合いを楽しむことができます。

まとめ

今回は、ジャパン・ブルーの真骨頂「インディゴ染め」についてご紹介しました。

いかがでしたでしょうか。インディゴ染めって意外と奥が深いものだと思いませんか?

当初はデニムパンツのイメージが強かったですが、最近はTシャツ、シャツ、ストール、ハンカチなどあらゆる製品にインディゴ染めの技術が使用されるようになりました。

奥深く美しい色合い、そして経年変化…。インディゴ染めは、そんな男心くすぐる素敵な魅力を引き出してくれる素晴らしい染色の技術なのです。