高級素材として知られる「ゴートスキン」。
ゴートスキンとは大人のヤギから採れる革の事です。一度は聞いた事がありますよね?
しかし、実はどんなレザーなのかを知らない方が多いのではないでしょうか。
ゴートスキンは、とても丈夫なレザーと言われていて、その耐久性の高さから軍用のジャケットなどにも使われている程です。
そこで本記事では、ゴートスキンの特徴・種類・お手入れの方法まで詳しく解説します。
1 ゴートスキンとは
ゴートスキンとは大人のヤギから採れた天然皮革のこと。ゴートスキンの他に、ゴートレザーと呼ばれる場合もあります。
柔らかな質感と、表面の綺麗で細やかなシワ「シボ模様」が魅力的なレザーです。
高い耐久性を持っていて、厚みは薄く、軽量なことも特徴の1つ。そのため、グローブやジャケットなどの革製品の素材として使われています。
2 ゴートスキンの特徴
2-1 独特の質感
ゴートスキンの銀面(表面)は、上品な光沢・艶があり、柔らかく手に吸い付く様な質感を持っています。
銀面のシボ模様も特徴的で、中でもゴートスキンのシボは数あるレザーの中でも非常にきめ細かく綺麗なことで有名です。
しなやかで弾力のあるレザーなので、財布などに向いた素材であると言われています。
使用前から魅力的なゴートスキンですが、使い込むことで艶が滑らかになり、美しい濃淡の経年変化が楽しめるレザーと言えるでしょう。
2-2 耐久性が高い
ゴートスキンは、その優れた耐久性が最大の特徴と言えます。
確かに厚くて丈夫な牛革と比べるとゴートスキンは、薄く軽量な素材です。しかしながら、その薄さと軽量性に反して、耐久性に関しては牛革に勝るとも劣らないと言われています。
加えて、きめ細やかシボ模様のおかげで摩擦にも強いというメリットも。
これらの理由からゴートスキンは、衣料品、グローブ、バッグ、ベルト、靴、財布から軍用のジャケットに至るまで様々な製品に使用されています。
また皮自体のもつ優れた弾力性もあいまって、ゴートスキンを使ったジャケットなどの製品は型崩れしにくいと言われています。
2-3 繊維の密度が高い
ゴートスキンは、繊維の密度が高い事でも知られています。その密度の高さから、傷が付きにくいと言われているのもゴートスキンの特徴の一つです。
耐久性があり、繊維の密度が高い素材なので、レザー特有の表面がヒビ割れてくるなどのトラブルが起きにくいといったメリットも。
ゴートスキンは非常に長い期間使用することが出来る、扱い易いレザーと言えるでしょう。
3 ゴートスキンの種類
3-1 ゴートスキン
大人のヤギから採れる革のことをゴートスキンと言います。一般的に、ゴートスキンと言われているのはこちらです。
柔らかい質感ときめ細かいシボ模様、そして優れた耐久性から、世界的に有名な一流のメゾンブランドのプロダクトにも多く利用されています。
ちなみに裏面を起毛させ「スエード」として使われている場合も。こちらはゴートスエードと呼ばれ、通常のゴートスキンとは違った質感を楽しむことができます。
3-2 キッドスキン
ヤギの革は、採取されるヤギの年齢によって、呼び方が異なります。
大人から採れるレザーはゴートスキンですが、生後6ヶ月前後の子ヤギから採れるレザーは「キッドスキン」と呼ばれています。
キッドスキンはゴートスキンと同じく耐久性、シボ模様があるのはもちろんですが、さらに薄く、柔軟性に優れているという点が大きな特徴です。
また、キッドスキンは生産量が限られているため、ゴートスキンよりも希少性の高い高級な素材として扱われています。
4 ゴートスキンのお手入れ方法
ゴートスキンは、メンテナンスが容易なことでも知られています。丈夫で傷が付きづらいため、数あるレザーの中でも非常に扱い易いと言えるでしょう。
基本的には、馬毛ブラシを使って全体をブラッシングしたり、柔らかい布を使って優しく拭き取るだけでも十分です。
ただし、頑固な汚れやシミが付いてしまった場合やレザー自体の乾燥が気になる場合は、他のレザー同様、丁寧なお手入れが必須。
レザー用クリーナーの他、乳化クリームやワックスクリームを用いて、質感を維持できるようしっかりとケアしてあげましょう。
日頃から丁寧にメンテナンスしてあげることで、丈夫なゴートスキンをさらに長く使っていけるのではないでしょうか。
まとめ
今回は非常に丈夫なレザーであるゴートスキンについてご紹介しました。
薄くて軽く、牛革に勝るとも劣らない耐久性を持っているなどメリットの多いゴートスキン。
ただし、ゴートスキンも他のレザーと同じく水分には弱いので注意しましょう。
お手入れが簡単な上、長持ちの素材なので、これからレザー製品の購入しようと検討している方におすすめの素材です。