意外と知らない「フェイクレザー」の基本!メリット・デメリットから見分け方まで

お財布やカバンなど様々なアイテムに使用されているフェイクレザー

しかしながら「フェイクレザー = 人工的に製造した革」という、何となくぼんやりとしたイメージを持たれてしまいがちです。

具体的に素材を合皮と呼んでいるかご存知の方は少ないのではないでしょうか?

今回は、知ってそうで意外と知らない「フェイクレザー(合皮)」の種類やメリット・デメリット、本革との見分け方など基本を中心に詳しく解説いたします。

今後、合皮のアイテムを購入する際の参考にしてくださいね。

1 フェイクレザー(合成皮革)とは?

フェイクレザー

フェイクレザー(合成皮革)とは、見た目や質感を限りなく本革見えるようにして作られた人造皮革の1種。

基本的には、布(基布)の上にポリウレタンや塩化ビニルを始めとした樹脂をコーティングして製造されることがほとんどです。

質感を本革に似せるために、上から型押しをしてシワをつけることもあります。

実際にフェイクレザーと本革を見比べてみるとわかりますが、素人目にはほとんど見分けがつかないほど精巧に作られています。

2 混同しやすい「合成皮革」と「人工皮革」

合成皮革と混同されやすいのが、人工皮革です。両方同じ意味だと考えてらっしゃる方も多いようですが、厳密には両者は別物。

合成皮革は生地の上に樹脂をコーティングすることで、本革の質感を再現しています。

それに対して人工皮革は、単に布地を樹脂でコーティングするのではありません。繊維自体に樹脂を染み込ませた「不織布層」をベースにして革の質感を再現しているのが特徴です。

そのため合成皮革よりも天然皮革の方がより一層本革の質感に近いものがあります。

3 代表的な2種類のフェイクレザー

一口にフェイクレザーと言っても、実は2つの種類が存在します。

1つはポリウレタン樹脂で作られた通称「PUレザー」、もう1つはポリ塩化ビニルと呼ばれる素材で作られた「PVCレザー」です。

それぞれのフェイクレザーの特徴について詳しく見ていきましょう。

3-1 ポリウレタン樹脂レザー(PUレザー)

ポリウレタン樹脂レザー(PUレザー)

ポリウレタン樹脂レザー(PUレザー)とは、布の表面にポリウレタン樹脂をコーティングし、本革のような雰囲気に仕上げたもの。

柔軟性や弾力性にも優れており、しっとりとした柔らかい質感が特徴的です。撥水性も高いため、天候問わず使えるという点も魅力の1つ。

一見すると本革と見分けがつかないほど見た目も肌触りも非常に似ているため、カバンなどのアイテムにもよく用いられます。

3-2 ポリ塩化ビニルレザー(PVCレザー)

ポリ塩化ビニルレザー(PVCレザー)

ポリ塩化ビニルレザー(PVCレザー)は、布の表面に塩化ビニール樹脂をコーティングし、本革のような雰囲気に仕上げたものです。

先ほどご紹介したPUレザーよりも人工的なツルッとした肌触りが特徴的ですが、汚れや水に強いため使い勝手はとにかく抜群。

ただし劣化のスピードは比較的早く、だいたい2年程度でボロボロになってしまうことも多いようです。

4 フェイクレザーのデメリット

まるで本物の革のように見えるフェイクレザー。

しかしながら本革とは違って人工的な素材であるがゆえに、以下のようなデメリットがあることも理解しておく必要があります。

4-1 天然皮革に比べ耐久性の面で劣る

フェイクレザーは、天然皮革と比べて耐久性の面で劣ると言われています。

もちろん最近は加工の技術も向上してきているため、使っているうちにすぐ劣化してしまうというようなことは起こりません。

しかしながら湿った場所に放置しておくと加水分解と呼ばれる現象を引き起こして、表面がボロボロと剥がれ落ちてしまうこともあります。

本革のようにメンテナンスをしながら10年、20年先使うというよりも、あくまで消耗品として考えた方が無難です。

4-2 革ならではの上品な雰囲気があまりない

合皮は、レザーと言ってもやはり「フェイク」。天然皮革のもつ、あの上品な雰囲気にはやはり叶わないものがあります。

例えば、生きていた頃を彷彿とさせるような傷や血筋などもフェイクレザーにはありません。良い意味でも悪い意味でも、均一で整い過ぎているのです。

使い込むごとに色合いが増していくこともないため、経年変化を楽しむことができないという点もフェイクレザーのデメリットと言えるでしょう。

5 フェイクレザーならではのメリットもある

耐久性や質感といった点は天然皮革に比べて劣るものの、フェイクレザーならではのメリットもしっかりとあります。

5-1 天然皮革に比べて価格が安い

フェイクレザーにおける最も大きなメリットは、その価格のリーズナブルさ。

天然皮革の製品は希少価値も高い上に加工の手間もかかるため、高値になってしまいがちです。一方でフェイクレザーは、原料自体も安価な上に人の手による加工の手間もありません。

そのため本革の製品よりも値段が安く設定されていることがほとんどです。

5-2 メンテナンス性に優れている

フェイクレザーは、メンテナンス性にも優れています。

天然皮革のデメリットをあげるとするならば、水濡れに弱かったり定期的な手入れが必要になるなどそのメンテナンス性の低さ。

一方でフェイクレザーの場合は、水濡れによって変色することもなければオイルで鞣してあげる必要もありません。

天候問わず使えて手間もかからないという点も大きなメリットと言えるでしょう。

6 フェイクレザーとリアルレザーの見分け方

フェイクレザーとリアルレザーを見分ける方法は、結論から言ってしまうと「品質表示タグ」を見るのが一番早いです。本革の製品には必ず「牛革」や「馬革」といった表示があります。

しかしながら、「目で見て触れてフェイクとリアルを見分けられたら格好良いかも…」なんて思う方もきっと多いはず。

何とかして自力で判別がしてみたい!というツウな方は、参考までに以下の4点を確認してみると良いでしょう。

6-1 革の表面

リアルレザーの場合、革の表面をよく観察してみると、毛穴、バラ傷、血筋といった生きていた頃の姿を彷彿とさせる痕跡が残っています。

もし可能であれば傷つけない範囲で革を軽く折り曲げて、毛穴の有無を確認してみると良いでしょう。

一方でフェイクレザーの場合は、そういった天然皮革独特の雄々しさは一切ありません。何度か見比べていくうちに、すぐにわかるようになるはずです。

6-2 革の断面

表面を確認した後は、革の断面もチェックしてみましょう。

本革の場合、革の断面が網状の繊維質になっています。一方でフェイクレザーのアイテムには、こうした本革特有の繊維質で出来たレイヤーはありません。

特にベルトのようなアイテムの場合は、表面よりも革の断面をチェックする方が手っ取り早いかもしれませんね。

6-3 触れた時の質感

これは少し難しい判別方法にはなりますが、実際に製品に触れた時の質感もポイントです。

本革には、天然皮革特有の柔らかい肌触りや凹凸があります。また均一でなく、ひとつひとつ質感や表情が異なるという点も注目すべきポイントの1つです。

もちろん加工次第で肌触りは変化するため一概に断言することはできません。

もしご自宅に合皮と本革の製品がある場合には、実際に触って両者の違いを比べてみると良いでしょう。

6-4 製品自体の匂い

製品自体から放たれる匂いも重要なヒントになります。

本革の製品の場合、ちょっと癖のある独特の匂いがするのが特徴的です。言葉で表現するのは少し難しいですが、ちょっと脂を含んだようなくすんだ香りがします。

これは本革自体の元々有していた匂いではなく、革の「鞣し(なめし)」の工程で用いるなめし剤(鞣剤)によるものです。

フェイクレザーにはこの鞣しの工程はなく独特の匂いも少ないことが多いため、判別する際のポイントになります。

まとめ

今回は、意外と知られていないフェイクレザーに関する知識を中心にご紹介しました。

安価で使い勝手もよいフェイクレザーですが、リアルレザー(本革)と比べると質感や耐久性の面では劣ってしまうことも事実です。

しかし、必ずしも「本革が良い」という意味ではありません。

フェイクレザーは、本革と比べてメンテナンス性にも優れている上に、天候問わず使うことができるという大きなメリットもあります。

どちらが良いという話ではなく、自分の目的や用途に合わせて使い分けると良いでしょう。