真冬の定番「ダウンジャケット」!種類・特徴・見分け方のパーフェクト指南書

真冬のアウターとしてお馴染みのダウン。

しかしながら身近過ぎるアイテムゆえに、ダウンに関する基本的な知識を知らないまま商品を購入している方もきっと多いはず。

もちろん「なんとなく聞いたことのある有名なブランドだから」という理由で購入するのも間違いではありません。知名度には品質を始め、支持されるだけの理由があるからです。

でもダウンは決して安くない買い物。どうせなら、素材のことをしっかりと理解し納得してから購入したいですよね。

そこで本記事では、意外と知られていないダウンの素材・種類・特徴・高品質なダウンの見分け方を中心に基本を詳しくご紹介します。

1 そもそも「ダウンジャケット」とは?

ダウンジャケットを着た男性

ダウンジャケットとは、キルティング加工を施した生地の内側に「ダウンフェザー(水鳥の羽毛・羽根)」を詰めたジャケットのこと。

世界で初めてダウンジャケットを開発したのは、米国発の老舗ファッションブランドの創始者としてもお馴染みのエディーバウアー氏。

真冬の釣りで低体温症から命の危機に瀕した自身の体験を機に、現在のダウンジャケットのルーツとなる防寒具を開発するに至りました。

高い保温性と軽量性に加え、内側の湿気を外に逃がす「放湿性」の高さもダウンジャケットの魅力の1つ。

暖かく、そしてストレスフリーな着用感のダウンジャケットは、いつしか世界中の人々にとって欠かすことのできないアイテムになりました。

2 ダウンジャケットはなぜ暖かいのか?

ダウンの防寒性を支える秘密は、「ダウンフェザー」にあります。ダウンフェザーとは、先ほども説明した通り「水鳥の羽毛や羽根」のこと。

水鳥たちは、長時間冷たい水の上で浮遊している時にも体温を奪われないよう、その羽に高い蓄熱性を備えています。

水鳥たちの羽の持つ「蓄熱性」のメカニズムはとてもシンプル。

羽の内側にたっぷりの空気を含み、その空気の層が自分自身の体から発せられる熱で温められます。さらに温められた空気の層が自分の体を温め続けるという仕組みです。

そんな蓄熱性の高い水鳥の羽を詰めたダウンジャケットは、言わずもがな非常に高い保温効果を発揮してくれます。

3 知っておきたいダウンの種類

ダウンは、水鳥の種類に応じて「ダックダウン」と「グースダウン」の2つに分けられます。

3-1 ダックダウン

「アヒル(Duck)」の羽毛を使ったダウンは、ダックダウンと呼ばれます。

比較的小ぶりな水鳥であることから、羽根の内側に含むことのできる空気量も少なめ。なので後述するグースダウンと比べると蓄熱性や保温性では劣ります。

もちろん「ダックダウン = 低品質」という訳ではなく、あくまでグースダウンと比べた時のお話。

価格が廉価であるため、比較的手に入れやすいというメリットもあります。

3-2 グースダウン

一方で「ガチョウ(Goose)」の羽毛を使ったダウンは、グースダウンと呼ばれます。

ガチョウはアヒルと比べると、体格も大きめ。羽根の内側に含むことのできる空気量も多くなり、相対的に蓄熱性や保温性も高くなります。

その分、ダックダウンと比べると値段も少々お高め。

例えば、高品質なグースダウンを展開する「カナダグース」の場合、1着8万〜10万円が当たり前です。

4 良質な羽毛を持つ「マザーグース」と「マザーダック」

ここまでダックダウンとグースダウンについて説明してきました。

実は、それぞれの上位互換として「マザーグース」と「マザーダック」という分類があります。

一般的なダックとグースは生後2-3ヶ月、いわゆる「幼鳥」と呼ばれる段階で羽毛を採取します。

一方でマザーグースとマザーダックは生後2-3年、つまり親鳥になるまで育ててから羽毛を採取します。幼鳥の段階よりも時間がかかる分、採れる羽毛は蓄熱性も高いのが特徴です。

ただし生育に手間がかかるため、一般的なグースダウンやダックダウンと比べると値段が少々高めに設定される傾向にあります。

5 さらにグースダウンは色に応じて2種類に分かれる

前述した2種類のダウンのうち、グースダウンはその色に応じて「ホワイトダウン」と「シルバーダウン」の2つに分けられます。

5-1 ホワイトダウン

白い羽のグースから採れたダウンは、ホワイトダウンと呼ばれます。

産地の中でも有名なのは、ポーランドとハンガリー。世界トップクラスの高品質なホワイトダウンが採れることで知られています。

純白の美しい羽毛が特徴的ですが、後述するシルバーダウンと品質は同じです。

5-2 シルバーダウン

グレーがかった羽のグースから採れたダウンは、シルバーダウンと呼ばれます。

ホワイトダウン同様、ハンガリーが産地の中でも有名です。

ホワイトダウンよりも耐久性に優れていると言われることもありますが、その差はほとんど無いに等しいと言えるでしょう。あくまで色の違いに過ぎません。

6 高品質なダウンを見分けるコツ

高品質ダウンジャケット

購入を検討する際に気になるのが、ダウン自体の品質。

アウターの中では値段もかなり高い分、購入してしばらく経ってから「やっぱりやめておけばよかった…」と後悔するのだけは避けたいですよね。

品質の良し悪しを素人目で完璧に判断するのは難しいもの。ここでは、ダウン選びのヒントになるような「見分け方のコツ」についてご紹介します。

6-1 ダウンとフェザーの混合率

購入前にまずチェックしていただきたいのが、ダウン(羽毛)とフェザー(羽根)の混合率。

フェザーの割合は低ければ低いほど高品質であると言われています。

ちなみにフェザーとは羽毛ではなく「羽根」の部分のこと。ダウンを元の大きさへと戻す「回復力」を与えるという重要な役割を担っています。

つまりダウンジャケットにフェザーは不可欠。なのでダウン100%ということはあり得ません。割合としては「ダウン90% フェザー10%」が理想であると言われています。

まずは品質表示タグを確認し、フェザーとダウンの割合を確認しておくと良いでしょう。

6-2 フィルパワーの高さ

もう一つチェックしていただきたいのが、ダウン自体の持つフィルパワーの高さ。

フィルパワー(FP)とは、簡単に言ってしまうと「羽毛1オンスあたりのふくらみの度合い」のこと。

少量でもふくらみが大きく空気をたっぷりと含む羽毛の方が、保温性も高くなります。なのでフィルパワーが高ければ高いほど、良質なダウンと判断されるわけです。

ちなみに日本繊維製品品質技術センターでは、フィルパワーごとの品質について明記しています。

フィルパワーとダウンの品質

500FP以下 低品質
600 ~ 700FP 良質
700 ~ 高品質

ただし、フィルパワーは表示タグに明記されている訳ではありません。

簡易的に確認する術としては、ダウンを軽く押した後の回復力を観察してみると良いでしょう。フィルパワーの高いダウンほど、元の状態に戻る時間も早くなります。

100%正確なフィルパワーを測ることは難しいですが、品質を確かめる上での参考にはなるはずです。

まとめ

今回はダウンの種類や見分け方を中心にご紹介しました。

ダックダウンとグースダウンの違いや、フェザーとダウンの比率やフィルパワーといった基本的な知識はぜひ覚えておきましょう。

特にフェザーとダウンの比率は品質表示タグに明記されています。もし「ダウン90% フェザー10%」の表示を見かけたら、そのダウンは高品質である可能性が高いと言えるでしょう。

良質なダウンを選ぶ際は本記事でご紹介した基本知識を押さえた上で、ダウンを実際に見て、触ってそのクオリティを確かめてみてくださいね。