ジーンズの代名詞である「デニム」。生地の歴史と種類とは?

皆さんが1本は持っているであろうジーンズ。

その生地であるデニムは、洗濯したり履き続けるごとに色落ちして様々な表情を見せてくれます。

さらにデニム生地には様々な種類が存在し、それぞれ見た目に異なった雰囲気を醸し出しているのも魅力ですよね。

今回は、知っておきたいデニム生地の基本的な歴史や種類、国産デニムの魅力などわかりやすくご紹介します。

1 デニム生地の基本

1-1 デニム生地とは?

デニム生地は、10番手以上20番手以下のしっかりとした太さのある綿糸を使用した、破れにくく丈夫で、しっかりとした厚みが特徴の生地。

タテ糸をインディゴ染めし、横糸を末晒し糸で綾織りにすることで表面に藍色が多く現れ、裏面は横糸の白色が勝って見えます。

インディゴ染めするタテ糸は、2〜3本をロープ状にして糸染めする「ロープ染色」と呼ばれる染色方法で染められます。ロープ染色をすることで、糸の芯まで染まらない「中白(なかじろ)」という状態になります。

それによりデニムを長く使用したり洗濯を繰り返すことで生地の表面が摩擦し、「中白」が見えて縦方向に白っぽく色落ちするのです。その色落ちの醸し出すヴィテージ感が、デニムの持ち味と言えるでしょう。

1-2 デニムとジーンズの歴史

1-2-1 デニム生地の発祥はフランス

デニムの発祥地はアメリカではなく、フランス。

フランスニーム地方で生産されていた丈夫な厚手の綾織物が発祥とされています。

そこで生産されていたインディゴ・ブルーに染められたサージ布地は「Serge de Nimes(セルジュ・ド・ニーム)」(ニーム産のサージ)という名で「ド・ニーム」がデニムの由来です。

1-2-2 デニムジーンズが世界的に愛されるまで

遡ること1850年頃、リーバイ・ストラウスという男性が西部開拓時代のアメリカに渡り、金鉱の労働者相手に、過酷な労働に耐えられるワーク・パンツとしてキャンバス地で作ったズボンを販売しました。

するとそれが大流行し、その後生地がデニムに変更され、改良を重ねられたそう。

これがジーンズの歴史の第一歩であり、ジーンズブランド「リーバイス」の原点。

その後、19世紀末にはジーンズは子供服として普及、20世紀後半になるとそれまでのワークパンツのイメージからファショナブルなイメージへと進化しました。

有名なファッションブランドがコレクションにデニムを使用したり、ハリウッドスターがジーンズを履きこなすことで若者のデニムに対する注目が一気に高まり、世界中にファッショナブルなカジュアルウェアとして広まりました。

こうしてジーンズは、世界でもっとも多くの人々に愛されるカジュアルウェアとなったのです。

2 デニム生地でよく使われる単位「オンス」とは

「オンス」とは、1平方ヤードの生地の重さを表したもの。単位は「OZ」と表記されます。

よく、一般的には「デニム生地の肉厚さ、厚み」を表すものであると言われていますが、それは誤りです。1オンス=約28.3g/1平方メートル。

例えば…

 

  • 「柔らかくて軽い」着心地を求めるのであれば、数字の小さいオンスを選ぶ。
  • 「保温性や重厚感」を求めるのであれば数字の大きいオンスを選ぶ。

 

このようにオンスを知っていると、好みや季節に応じてどのくらいの厚さや軽さのデニムを着るべきかという参考指標となります。

ちなみに、デニムのいわゆる「普通の厚み」はだいたい12〜13OZ(オンス)と言われています。

ご自身が持っているデニムの中でも、一番履きやすくしっくりくるものは何OZなのか知っておくと、買い物するときにも参考になるでしょう。

3 国産デニムの魅力とは

世界各国で生産されているデニム。

日本でも1960年代からジーンズの輸入がスタートし、岡山県で国産ジーンズの生産が開始しました。

日本のジーンズの高度な加工技術はとても高く、海外へ輸出したり、勉強にくる人がいるほど。

もともと綿花作りが盛んだった岡山県井原市、倉敷市と広島県の福山市は現在の日本におけるデニム産業のほとんどを占めています。江戸時代に「三備」と呼ばれていた地域です。

綿花作りが盛んだった三備に、藍染が伝来したことで織物産業がより発達。デニムパンツの生産に欠かせない、染色・紡績・縫製の3つが備わった三備が当時から培われていました。

国産デニムの歴史は決して長いとは言えませんが、織物文化の影響を受け、手先が器用な日本人が手がけたデニムは縫製や染めにこだわりがあり、確かな品質が魅力と言えるでしょう。

4 様々なデニム生地の種類

4-1 ライトハンドツイル

いわゆる右綾で織られているデニム。これが通常のデニム生地と言われるものです。

よく見ると右上から左下に向かって綾目が流れているのが特徴。

4-2 レフトハンドツイル

ライトハンドツイルとは逆で、左綾で織られているのがレフトハンドツイル。

左上から右下に向かって綾目が流れています。

4-3 ブロークンツイル

右綾と左綾の綾目を一定の糸数ずつ反対の方向にすることで、綾目が繋がらないよう施したデニム生地のこと。

ブロークンツイルは生地にねじれが生じにくく、型崩れしにくい頑丈な生地が特徴です。

この工程は手間がかかるため、値段も高くなります。

4-4 ダンガリー

タテ糸に白糸を使用し、ヨコ糸に染糸を使用した生地がタンガリー。

パンツよりはダンガリーシャツとして有名ですよね。

インド・ムンバイのダングリという地名が語源です。最近では、通常のデニム生地より薄手おのタイプの生地を総じてダンガリーと呼ぶ場合もあるそう。

4-5 カラーデニム

デニムはインディゴ・ブルーがよく知られていますが、硫化染料で染めたカラーデニムも存在します。

グレーやブラックのほか、最近では赤や緑などのカラーバリエーションも豊富になってきました。

4-6 コーティングデニム

通常のデニム生地に、顔料やアクリル(樹脂)などでコーティングしたデニム生地。

その中でも樹脂でコーティングしたものは少しマットな光沢が感じられ、通常のデニムとは違った風合いを楽しめます。

4-7 ストレッチデニム

通常のデニムは綿100%でできていますが、ストレッチデニムはヨコ糸にポリウレタン等の伸縮性のある糸を、ほかの糸に対して5〜6%混合することで大きな伸縮性を得られる生地です。

主にレディス向けのパンツで使用されていましたが、最近ではメンズ向けの商品にも頻繁に使用されています。

ストレッチデニムは、脚の形にきれいにフィットするので見た目もきれいめに見ええるのが特徴です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

普段、衣類だけでなくカバンやインテリアにまで使用されているデニム。

歴史も長く、様々な種類があるデニムの奥深さを理解していただけたかと思います。

特にジーンズは洗濯方法や、履き方、履き潰し方で唯一無二の色落ちや風合いを醸し出し、さらに愛着が増すでしょう。

そんなデニムはこれからも世界中から親しまれ、愛される生地であることは間違いありません。