ナイロンの重鎮「コーデュラ」とは?特徴や種類、お手入れ方法まで完全解説!

ナイロン系素材のリュックやビジネスバッグなどに付いている「CORDURA® fabric」のタグ。

少し気になったことはあるけれど、一体何のために付けられたタグなのかについては知らない方もきっと多いはず…。

実はあの小さなタグは「CORDURA®(コーデュラ)」と呼ばれる特別な高強度ナイロンを使用していることを証明する公式ライセンスタグなのです。

コーデュラナイロンとも呼ばれ、その機能性の高さから様々なアイテムに使用されています。

今回は私たちの身近なアイテムに使用されている機能性素材「コーデュラ」について、その特徴やメリット、種類、お手入れ方法に至るまで詳しくご紹介いたします。

1 そもそもコーデュラ(CORDURA®)って何?

コーデュラのライセンスタグ

1-1 インビスタ社の開発した機能性素材

コーデュラ(CORDURA®)は、アメリカに本社を構えるインビスタ社(*元はデュポン社の子会社で、現在はコーク・インダストリーズ社の完全独立子会社)の開発した機能性の高いナイロン素材です。

正式には「CORDURA® fabric」と表記します。コーデュラを使用している製品には、「CORDURA® fabric」と記載されたライセンスタグが付けられています。

特筆すべきはその繊維強度。後ほど詳しくご説明しますが、通常のナイロンよりも優れた耐久性を誇っています。元々ナイロンが持っている性質をさらに強化した特別な素材なのです。

ちなみに表面の50%以上をコーデュラの生地を使用していない場合は、「CORDURA® 」の製品として認めることはできません。

1-2 アウトドア製品、旅行カバン、ワークウェアなど用途は多岐に渡る

コーデュラはその使い勝手の良さから、アウトドア製品、旅行カバン、軍事用、ワークウェアに 至るまで様々なアイテムに使用されています。

一般的には、バックパックに使用されているイメー ジが一番強いかもしれませんね。

ちなみに最近は繊維を作る際にコーデュラを混紡することで、Tシャツをはじめとした肌着の素材として使われることもあります。

1-3 コーデュラを取り扱う岡野商事株式会社

国内においてコーデュラを取り扱うのは、テキスタイルの販売、並びに販促商品・OEM製品の企画を手がける岡野商事株式会社。

鞄、靴、資材用途においてコーデュラの生地を日本で消費する場合、まずは岡野商事株式会社へ相談ください。

岡野商事株式会社の公式ホームページへ

2 高性能素材・コーデュラの持つ3つの特徴

機能性素材のコーデュラ。では具体的にどのような点において優れているのでしょうか?生地の持つ特徴について詳しく見ていきましょう。

2-1 優れた強度と耐久性

先ほども触れたとおり、コーデュラは通常のナイロンよりもはるかに優れた強度と耐久性を有しているという点が大きな特徴です。

一般的なナイロンよりも高密度で織られているため、磨耗、切り裂き、擦り切れなどにも強く、耐久性が要求される用具やウェアにも使用されています。

毎日ガシ ガシ使い込んでも壊れにくいため、化学繊維の中ではコスパもかなり優秀です。

2-2 使いやすさ抜群の軽量性

一般的には「高強度の素材 = 重い」というイメージがあるかもしれません。

実際、生地の重量と強度はある程度比例するものです。一方で、コーデュラはその高い耐久性に加えてナイロンの持つ長所の1つである軽量性もしっかり確保しています。

「軽くて丈夫」なので素材としての使いやすさはとにかく抜群。アウトドア、ビジネス、カジュアルシーンまで、様々なアイテムに使用されているのも納得です。

2-3 撥水性も高くアウトドアシーンでも活躍

コーデュラには耐久性・軽量性だけでなく、撥水性に優れています。

その秘密は、生地の裏側に 施されたポリウレタン加工。

「PU加工」とも呼ばれ、ポリウレタンで生地の表面をコーティン グすることで撥水性を高めているのです。そのため天候の変化にも対応する必要のあるアウトド アシーンでも活躍してくれます。

3 コーデュラの強度を決めるのは「デニール」

一口にコーデュラと言っても、種類によって強度は異なります。

その強度に関連してぜひ知っていただきたいのが、「デニール」と呼ばれる単位です。

少し専門的な話にはなりますが、デニールと は「繊維が9000mの時の重さ(g)」を表す単位のことで、「D」と表記されます。

例えば、ある繊維9000mの重さが800gだったとすれば、「800D」です。数字が大きければ大きいほど強度が高くなりますが、強度に比例して重さも増えます。

コーデュラは「コーデュラ500」や「コーデュラ 1000」といった具合に数字を併記していることがありますが、この数字は前述した「デニール」を表すものだと覚えておきましょう。

4 コーデュラは種類によって強度や機能性が異なる

4-1 コーデュラ1680・1000・500

コーデュラ1680 1000 500の生地

高い耐久性、軽量性を併せ持つ、最もベーシックなコーデュラです。

先ほど説明したとおり、コー デュラの後ろにつけられた数字は繊維の太さを表す「デニール(D)」を意味しています。コー デュラ500なら500D、コーデュラ1000なら1000D、コーデュラ1680なら1680Dという意味です。

一般的な製品にはコーデュラ500や1000が使用されますが、例えば軍用品のようにより一層の耐久性の要求されるような製品には、コーデュラ1680が用いられることもあります。

4-2 コーデュラ610P・305P

コーデュラ610P 305Pの生地

高い耐久性・軽量性に加えて耐水性も併せ持つのが、コーデュラ610Pと305Pです。

特殊ウレタンコーティングを施すことで、高い耐水性も確保。ちなみにデニールを表す数字の後ろにつけら れた「P」は、「ポリエステル」を意味しています。

ソフトな質感としなやかな風合いも特徴の1つ。加えてコーデュラ610P・305Pの生地にはテフロン加工が施されているため、油性・水性の汚れにも強く、綺麗な状態で長く使用可能です。

4-3 コーデュラスパン

コーデュラスパンの生地

耐久性・軽量性に加えて、独特のムラ感と風合いを兼ね備えているのがコーデュラスパンです。

糸自体をあらかじめ液流染めすることで、他のコーデュラとは雰囲気の異なる風合いに。通常の化学繊維はどうしても風合いの面で劣りますが、そのコーデュラスパンはその欠点を見事に克服しています。

高密度に仕上げたことによる、適度なボリューム感も魅力的です。

4-4 N/C コーデュラRIP

N/C コーデュラ RIPの生地

N/C コーデュラRIPは、コーデュラ製品の中でも珍しいコットン混紡糸を使用した生地です。

経糸と緯糸の両方に「COTTON/CORDURA®」の混紡糸を使用することで、耐磨耗性・ 耐久性をキー プしつつ、カジュアルウェアにも使える優しい質感に仕上げています。

バッグやシューズというよりも、ウェア向けの素材と言えるでしょう。

4-5 コーデュラエコキャンバス

コーデュラ エコキャンバスの生地

コーデュラエコキャンバスは、「エコ」の名の通り環境へ配慮して製造された生地です。高性能のコーデュラ糸に加えてリサイクルペットボトルから作られた糸を使用しています。

そのためエコ製品であっても、機能性は全く劣りません。他の生地との大きな違いは色落ちしないことが最大の特徴といえます。

生地にはテフロン加工が施されているため、油性・水性の汚れにも強く、綺麗な状態で長く使用可能です。

4-6 コーデュラツイル

コーデュラツイルの生地

コーデュラツイルは、オリジナルのコーデュラポリエステルをデニムなどにも用いられることで有名な「綾織り」と呼ばれる技法で仕上げたもの。

シューズを中心にカジュアルなアイテムにも多 く利用されています。

高い耐久性・軽量性に加え、上品な雰囲気を兼ね備えた万能な生地です。

4-7 コーデュラエアーバリスティック

コーデュラエアーバリスティックの生地

コーデュラエアーバリスティックは、同じくインビスタ社の商標登録である「バリスティックナイロン」にコーデュラを合わせた特別な生地です。

コーデュラの高い耐久性に加えて、ガッシリとした質感と強度が特徴的なバリスティックナイロンを加えることでさらなる耐久性を実現。

中空糸を使用することで軽くてしなやかで、そして強い。非常に優れた素材と言えるでしょう。

5 コーデュラのお手入れ方法は?

コーデュラのお手入れ方法

5-1 小さな汚れや埃はブラシで落とす

コーデュラを使用している製品に汚れがついてしまった場合は、ブラシを使って落とすのが基本です。

馬毛を使用した靴用ブラシ等でも良いので、汚れや埃を見つけたら繊維を傷つけない程度に軽くブラッシングして落としてあげましょう。

またコーデュラを、普段から着用しているカットソーのようにガシガシ洗うことはおすすめいたしません。

洗濯をすることで加水分解し、ポリウレタンコーティングが剥がれ落ちることで、撥水性が低下してしまう可能性があるからです。

5-2 市販のスプレーで防水性を強化

コーデュラにはポリウレタンコーティングが施されているため、撥水性があります。しかしながら 使用年数が長くなればなるほど、コーティングは徐々に剥がれていくものです。

そんな時は、市販の防水スプレーを使うことをおすすめいたします。

部分的に偏らないよう、製品全体に満遍なく 吹きかけるようにしてください。一箇所に集中的にスプレーすると生地が変色してしまう可能性もあるからです。

またワークウェアやTシャツなど直接肌に触れるものの場合、スプレーの使用はNGです。

まとめ

今回は、バッグなどによく用いられる機能性素材として有名な「コーデュラ(CORDURA®)」の 持つ特徴、種類、お手入れ方法を中心に詳しく解説しました。

優れた耐久性、使い勝手抜群の軽量性、そして雨風にも強い耐水性・撥水性など様々な機能を兼ね備えたタフな素材なのです。

しっかりお手入れしながら使えば、一般的なナイロン素材よりもかなり長くお使いいただけます。アウトドアから普段使いまで様々なシーンで活躍してくれそうですね。

これからは、商品に付いている「CORDURA® fablic」のライセンスタグにも注目して選んでみてはいかがでしょうか?